<ペルセウス>セリーポス島の王、ポリュデクテスはペルセウスの母のダナエに恋慕し、じゃまになったペルセウスを遠ざけようと、メドウーサ退治に送り出した。メドウーサはもとは美貌の持ち主だったが、アテナの怒りにふれて蛇髪の怪物に変えられていた。彼女を見たものは皆、石になってしまう。ペルセウスは、山深くメドウーサを求めて旅を続け、首尾良く首を斬りおとし、天空へと飛び去っていった。 <アクタイオン>勇敢な狩人であるアクタイオンは、忠実な下僕であるスパルタ犬をひき連れ、狩りに精を出していたが、女神アルテミスの神域に足を踏み入れ、水浴中の彼女の姿を見たことで怒りにふれ、臆病な鹿に変えられてしまった。そしてさまよっているところを、主人の見分けがつかない獰猛な犬たちに追われるのだった。 <エンビー>女神アテナの神殿の供物を盗み、その上、妹ヘルセにバラを届けに来たへルメースから、恋の取りもちの謝礼をだまし取ったアグラウロスは、遂に女神アテナに罰せられ、嫉妬の心を吹き込められる。妹を訪ねてきたヘルメースを追い返そうとした嫉妬深さに激怒したヘルメースは、彼女を石像に変え、バラバラに砕いてしまうのだった。 <オルフェウス>オルフェウスとエウリュディケが森の中で結婚式を挙げていると、地獄の王者プルートーンの使者の蛇が現われエウリュディケを連れ去ってしまった。地獄へと降りたオルフェウスのかき鳴らす竪琴に感動したプルートーンは、地上にエウリュディケを連れ戻すことを許すが、地上に着くまで絶対彼女を振り返ってはいけないという条件をつけた。一段一段と昇り始めたオルフェルスはしかし、とうとう心配になって、振り返つてしまうのだった。 <パエトーン>太陽神アポロンは火の馬車を駆使して天地を照らしている。それに憧れた息子パエトーンは、父のいさめもきかず火の馬車を盗み出したが、馬達が、主人がアポロンでないことに気づき、狂ったように暴走しはじめた。ついにパエトーンは流星となって宇宙の果てに燃えつきた。後には星々が煌めいているのだった。
2015年から17年にかけて放送されたテレビアニメ「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」のスピンオフ作品「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ ウルズハント」の特別編集版。2022年から24年にかけて展開されていたスマートフォンアプリ「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズG」内で配信された全12話のアニメを再編集し、新規カットも追加した。 P.D.323。ギャラルホルンによるアーブラウ中央議会への政治介入事件は、モビルスーツを使った武力行使にまで発展。事件を終結に導いたのは、「鉄華団」と呼ばれる火星から来た少年たちだった。そんな鉄華団の活躍は、金星のラドニッツァ・コロニーで生まれ育った少年ウィスタリオ・アファムの耳にも届いていた。火星との開拓競争に敗れた金星は、いまや罪人の流刑地として使われるだけの、誰からも顧みられない辺境の惑星となっていた。そんな故郷の現状を変えたいと願うウィスタリオの前に、ある日、「ウルズハント」と呼ばれる莫大な賞金を懸けたレースの水先案内人を名乗る少女が現れる。 監督は「鉄血のオルフェンズ」本編も手がけた長井龍雪。主人公・ウィスタリオの声を元「乃木坂46」メンバーで俳優の生駒里奈が務めた。「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」10周年記念新作短編「幕間(まくあい)の楔(くさび)」が同時上映。